「最近、抜け毛が増えてきた」
「髪のボリュームが減ってきた気がする」
「40代、50代になってから髪が細くなったように感じる」
そんなとき、シャンプーや育毛剤だけでなく、毎日の食事を見直そうと考える方も多いのではないでしょうか。
髪の毛も身体の一部ですから、毎日の食事から必要な栄養をとることは大切です。
ただし、「この食べ物を食べれば髪が生える」という食品があるわけではありません。
日本皮膚科学会も、抜け毛を防ぐための特別な方法があるわけではないとしたうえで、健康的な生活やバランスのとれた食生活を心がけることが大切としています。
この記事では、抜け毛や薄毛が気になる40代・50代女性が、毎日の食事で意識したい栄養素と食品、無理なく続けるための食べ方を紹介します。
- 抜け毛・薄毛対策は「特定の食品」より食事全体が大切
- 抜け毛・薄毛が気になる人が意識したい栄養素
- たんぱく質を含む食品
- 鉄を含む食品
- 亜鉛を含む食品
- ビタミン・ミネラルは野菜や果物からも
- 「海藻を食べれば髪が増える」は本当?
- 卵は抜け毛対策におすすめ?
- 大豆製品も普段の食事に取り入れやすい
- 抜け毛が気になるときほど「食べない」は避けたい
- 40代・50代女性は「朝食」を抜かないことも大切
- 「髪にいい食事」は難しく考えなくて大丈夫
- 抜け毛対策の食事でおすすめの組み合わせ
- 抜け毛が気になる人におすすめしたい「食べ方」
- 食事だけでは改善しない抜け毛もあります
- シャンプーや頭皮ケアも一緒に見直そう
- 食事で足りないからといってサプリメントを大量に飲むのはNG
- まとめ
- よくある質問
抜け毛・薄毛対策は「特定の食品」より食事全体が大切
まず覚えておきたいのが、
「髪にいい食べ物を1品だけ食べればいい」という考え方ではない
ということです。
髪の毛の新陳代謝にはさまざまなビタミンやミネラルが関係しているため、偏った食事ではなく、バランスのよい食生活を意識することが大切です。
厚生労働省も、健康的な食生活の基本として、主食・主菜・副菜を組み合わせ、さまざまな食品から必要な栄養素をとることをすすめています。
つまり、
「毎日卵を食べる」
「海藻をたくさん食べる」
「納豆だけ食べる」
というように、一つの食品に偏るよりも、
主食+主菜+副菜をそろえる
ことを基本に考えると分かりやすいでしょう。
抜け毛・薄毛が気になる人が意識したい栄養素
では、具体的にはどのような栄養素を意識すればよいのでしょうか。
特に意識したいのは、
- たんぱく質
- 鉄
- 亜鉛
- ビタミン類
- その他のミネラル
などです。
ただし、これらを「たくさん摂れば摂るほど髪に良い」という意味ではありません。
不足しないように、いろいろな食品からバランスよく摂ることがポイントです。
たんぱく質を含む食品
髪の毛は主に「ケラチン」というたんぱく質からできています。
そのため、毎日の食事でたんぱく質を含む食品をとることは大切です。
代表的な食品には、
- 魚
- 肉
- 卵
- 大豆
- 納豆
- 豆腐
- 牛乳
- ヨーグルト
などがあります。
特に40代・50代になると、食事量が若いころより減っていたり、ダイエットなどで肉や魚を控えすぎたりすることがあります。
「最近、髪が気になるから」といって食事量を極端に減らすのではなく、主菜をきちんと食べることを意識しましょう。
鉄を含む食品
鉄も、毎日の食生活で意識したい栄養素の一つです。
食品では、
- 赤身の肉
- レバー
- 魚
- 貝類
- 大豆製品
- 小松菜
- ほうれん草
などに含まれています。
特に女性は月経などによって鉄が不足しやすい場合があります。
ただし、抜け毛の原因がすべて鉄不足というわけではありません。
「抜け毛があるから鉄を大量に摂ればいい」
という考え方ではなく、普段の食事で鉄を含む食品を取り入れることを意識しましょう。
鉄不足が疑われる場合や、体調面でも気になる症状がある場合は、自己判断でサプリメントを大量に摂るのではなく、医療機関に相談する方法もあります。
亜鉛を含む食品
亜鉛も身体に必要なミネラルの一つです。
食品では、
- 牡蠣
- 牛肉
- 豚肉
- 魚
- 卵
- 大豆製品
- ナッツ類
などに含まれています。
「薄毛には亜鉛がいい」という情報を見かけることがありますが、亜鉛だけを大量に摂れば髪が増えるという意味ではありません。
大切なのは、さまざまな食品を組み合わせて、栄養が偏らない食生活にすることです。
ビタミン・ミネラルは野菜や果物からも
肉や魚などの主菜だけではなく、野菜・きのこ・海藻・果物なども食事に取り入れましょう。
厚生労働省の食事バランスガイドでも、副菜は野菜、いも、海藻、きのこなどを使った料理とされ、ビタミンやミネラル、食物繊維などを補う役割があります。
例えば、
- ほうれん草
- 小松菜
- ブロッコリー
- にんじん
- トマト
- きのこ
- 海藻
- みかん
- りんご
- キウイ
などを、その日の食事に取り入れてみましょう。
一つの野菜にこだわる必要はありません。
「いろいろな色の食品を食べる」
くらいの感覚でも、食事のバリエーションを増やしやすくなります。
「海藻を食べれば髪が増える」は本当?
「わかめを食べると髪が増える」
という話を聞いたことがある方も多いでしょう。
しかし、海藻を食べれば髪が増えるという単純な関係が確認されているわけではありません。
海藻は食事の中で取り入れたい食品の一つですが、
「髪のためにわかめだけを大量に食べる」
という必要はありません。
わかめ、ひじき、もずくなどを副菜として取り入れながら、肉・魚・卵・大豆製品、野菜、果物などもバランスよく食べるようにしましょう。
卵は抜け毛対策におすすめ?
卵は、たんぱく質などを含む食品です。
朝食に卵を加えたり、昼食や夕食のおかずに利用したりすることで、主菜の一品として取り入れやすい食品です。
例えば、
朝食
ごはん+卵+味噌汁
昼食
そば+卵+野菜のおかず
夕食
魚+ごはん+野菜料理+味噌汁
というように、他の食品と組み合わせて食べるのがおすすめです。
大豆製品も普段の食事に取り入れやすい
納豆、豆腐、豆乳などの大豆製品も、普段の食事に取り入れやすい食品です。
例えば、
- 朝食に納豆
- 味噌汁に豆腐
- 冷奴を夕食の一品にする
- 豆乳を飲み物として利用する
などがあります。
「毎日必ず納豆を食べる」という必要はありません。
肉や魚、卵などと組み合わせながら、主菜のバリエーションの一つとして取り入れてみましょう。
抜け毛が気になるときほど「食べない」は避けたい
髪の悩みが出てくると、
「太りたくない」
「少し痩せたい」
と考えて食事量を減らしてしまうことがあります。
しかし、極端なダイエットなど身体に大きな負担がかかることで、休止期脱毛と呼ばれる抜け毛が増えることがあります。日本皮膚科学会も、過激なダイエットなどの後に休止期脱毛が起こることがあると説明しています。
そのため、抜け毛が気になるときこそ、
「食べない」より「バランスよく食べる」
ことを意識したいところです。
40代・50代女性は「朝食」を抜かないことも大切
忙しい朝は、
「コーヒーだけ」
「何も食べない」
という方もいるかもしれません。
しかし、髪のためだけに特別な朝食を用意する必要はありません。
例えば、
- ごはん+納豆+味噌汁
- トースト+卵+ヨーグルト
- ごはん+焼き魚+味噌汁
- オートミール+ヨーグルト+果物
など、主食と主菜、副菜などを組み合わせるだけでも、食事のバランスを考えやすくなります。
「髪にいい食事」は難しく考えなくて大丈夫
毎日、栄養素を細かく計算する必要はありません。
まずは、
① 主食をとる
ごはん、パン、麺など。
② 主菜をとる
肉、魚、卵、大豆製品など。
③ 副菜をとる
野菜、きのこ、海藻、いもなど。
④ 牛乳・乳製品や果物も取り入れる
という基本を意識しましょう。
厚生労働省の食事バランスガイドも、主食・副菜・主菜に加えて、牛乳・乳製品、果物を料理区分として示しています。
抜け毛対策の食事でおすすめの組み合わせ
例えば、こんな組み合わせなら無理なく続けやすいでしょう。
朝食
ごはん
納豆
卵
わかめと豆腐の味噌汁
果物
昼食
ごはん
焼き魚
野菜のおひたし
味噌汁
夕食
ごはん
豚肉または鶏肉のおかず
野菜炒め
きのこ料理
味噌汁
このように見ると、「抜け毛対策の特別な料理」を毎日作らなくてもいいことが分かります。
普段の食事を少しずつ整えることがポイントです。
抜け毛が気になる人におすすめしたい「食べ方」
食品選びだけではなく、食べ方も意識してみましょう。
1.一つの食品に偏らない
「髪には卵」
「髪には海藻」
「髪には牡蠣」
というように、一つの食品だけに偏らないこと。
いろいろな食品を組み合わせましょう。
2.主菜を抜かない
肉、魚、卵、大豆製品などの主菜を毎日の食事に取り入れます。
3.野菜料理を一品増やす
野菜が不足しやすい人は、まず副菜を一品増やすところから始めてもよいでしょう。
厚生労働省は、健康な生活を維持するための目標として、野菜類を1日350g以上食べることを推奨しています。
4.極端な食事制限をしない
体重を減らしたい場合でも、食事を極端に減らすのではなく、栄養バランスを考えながら調整しましょう。
5.無理なく続けられる方法を選ぶ
一時的に完璧な食事をするよりも、毎日の生活で続けられる食べ方のほうが大切です。
食事だけでは改善しない抜け毛もあります
ここも重要です。
抜け毛にはさまざまな原因があります。
女性型脱毛症だけでなく、円形脱毛症、休止期脱毛、内科的な病気や薬剤などが関係する場合もあります。日本皮膚科学会も、脱毛症にはさまざまな種類があり、原因によって治療法が異なると説明しています。
そのため、
「食事を変えれば大丈夫」
と自己判断するのはおすすめできません。
特に、
- 急に抜け毛が増えた
- 部分的に髪が抜けている
- 頭皮に強いかゆみや炎症がある
- 髪が急激に細くなった
- 抜け毛が長期間続いている
という場合には、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
シャンプーや頭皮ケアも一緒に見直そう
食事を整えるだけでなく、毎日のヘアケアを見直すことも大切です。
日本皮膚科学会は、自分に合ったシャンプーやコンディショナーを使い、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗髪することなどを生活上の注意点として挙げています。
食事と一緒に毎日のシャンプーも見直したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
→ 「女性の抜け毛対策にシャンプーを選ぶなら?40代・50代の頭皮ケアと選び方」
また、シャワー環境を見直したい場合はシャワーヘッドも頭皮ケアの一つとして、こちらをご覧ください。
→「女性の頭皮ケアにおすすめのシャワーヘッドの選び方|40代・50代の頭皮ケアに」
食事で足りないからといってサプリメントを大量に飲むのはNG
「食事だけでは足りないかもしれない」
と考えて、鉄や亜鉛、ビタミンなどのサプリメントを大量に摂ろうとするのはおすすめできません。
必要な栄養素の量は人によって違います。
まずは普段の食事を見直し、それでも不足が心配な場合は、医師や管理栄養士などに相談しましょう。
特に、鉄などについては自己判断で大量に摂取するのではなく、必要性を確認することが大切です。
まとめ
抜け毛や薄毛が気になると、
「髪にいい食べ物は何?」
と特定の食品を探したくなります。
しかし、髪のために特別な食品を一つだけ食べればよいわけではありません。
大切なのは、
- 肉・魚・卵・大豆製品などからたんぱく質をとる
- 鉄や亜鉛などのミネラルを含む食品を取り入れる
- 野菜・きのこ・海藻・果物なども食べる
- 主食・主菜・副菜を組み合わせる
- 極端なダイエットを避ける
- 無理なく続けられる食生活を心がける
ということです。
日本皮膚科学会も、抜け毛対策としてバランスのとれた食生活や健康的な生活をすすめています。
「髪にいい食べ物」を探すよりも、毎日の食事全体を少しずつ整えることから始めてみましょう。
そして、抜け毛が急に増えた場合や長く続く場合には、食事だけで解決しようとせず、専門の医療機関に相談することも大切です。
よくある質問
Q. 抜け毛に一番いい食べ物は何ですか?
A. 「これを食べれば抜け毛が改善する」という一つの食品があるわけではありません。肉、魚、卵、大豆製品、野菜、きのこ、海藻、果物など、さまざまな食品を組み合わせてバランスのよい食事を心がけましょう。
Q. わかめを食べると髪が増えますか?
A. わかめを食べれば髪が増えるという単純な関係が確認されているわけではありません。海藻も食事の一部として取り入れながら、ほかの食品もバランスよく食べることが大切です。
Q. 抜け毛が気になるときはダイエットをやめたほうがいいですか?
A. 極端な食事制限は避けたほうがよいでしょう。過激なダイエットなどの身体への大きな負担の後に、休止期脱毛が起こることがあります。
Q. 鉄や亜鉛のサプリメントを飲めば抜け毛対策になりますか?
A. 不足している人にとっては栄養状態を整えることが重要ですが、自己判断で大量に摂取すれば髪が増えるというものではありません。まずは食事を見直し、必要に応じて医師や管理栄養士などに相談しましょう。
Q. 食事を見直しても抜け毛が続く場合はどうすればいいですか?
A. 抜け毛にはさまざまな原因があり、食事だけでは改善しない場合があります。急に抜け毛が増えた、部分的に抜けている、長期間続いているなどの場合は、皮膚科などの医療機関に相談することをおすすめします。

